橋梁計測例(4)

摩耶大橋を変位計測しました

摩耶大橋を北側、なぎさ公園の南側から撮影した様子。2024年5月。
摩耶大橋を北側、なぎさ公園の南側から撮影した様子。2024年5月。

当社の非接触変位計で摩耶大橋を計測しました。

摩耶大橋は、1966 年に完成した2径間斜め吊り橋です。全長は 510 m 、最大支間長は 139.4 m です。今回は、この支間の中央部の変位(面内変位、上下動)を計測しました。

非接触変位計の設置の様子。左側のカメラで橋脚下部を撮影し、右側のカメラで支間中央部を撮影しています。
非接触変位計の設置の様子。左側のカメラで橋脚下部を撮影し、右側のカメラで支間中央部を撮影しています。

撮影位置から支間中央部までの距離は 216.5 m、仰角は 4.75°です。当日は快晴で風もない状態でした。通過車輌はまばらでしたが、小さい車や南側車線の車は見えにくいので、単一の車輌通過時の計測を狙うのは難しいです。

大型トラック1台のみの通過を計測できた例が以下になります。

カメラ1(オレンジ色)は左側カメラで橋脚下部を、カメラ2(青色)は支間中央部を撮影した結果です。橋脚は基本的には動かないものなので、後半の推移は風によるものか三脚全体の揺動によるものかと思われます。これらを相殺したものが以下になります。

図から、1台の車輌による橋梁中央部の沈下の様子がわかります。基線の推移も0近傍になり環境要因の影響が軽減されています。

鉄道橋とは異なり、道路橋の場合は車輌通過の予測や統制ができませんので、複数台の通過時の計測となる場合が多くなります。

このように当社の非接触変位計は、計測対象までの距離が長くても、環境の影響を軽減しつつ、橋梁のたわみ計測ができます。

形状計測装置のカバーを作成

当社の形状計測装置のカバーを、新産業創造研究機構 ものづくり試作開発支援センター様(NIRO)に作成していただきました。

ものづくり試作開発支援センター(NIRO 3D ラボ)

NIRO 3D ラボ様には「3D造形」や「デザイン支援」のサービスをご提供いただきました。この場をお借りしして深謝いたします。

形状計測装置にカバーを装着した様子です。丸みを帯びた有機的な形をデザインしていただきました。
形状計測装置にカバーを装着した様子

カバーのデザインは、神戸芸術工科大学の相良先生に(複数)ご提案いただきました。中でもスライムのような柔らかなデザインが良かったので採用させていただきました。誠にありがとうございました。

本装置は当社の形状計測装置(レファレンス機)です。サンプル計測などのご依頼を承っておりますので、お問い合わせ ページからご連絡ください。